小さい頃から重要なかみ合わせ

最近、『歯並び、かみ合わせ』の悪い子が急増しているのを御存じですか?

歯並び、かみ合わせが悪くなるのは偶然ではありません。

『歯並び、かみ合わせ』の悪い子が増えているのは、生活様式の変化や姿勢の悪さ、保育・食習慣などの生活習慣の変化が深く関係しています。

健全な成長発育をすると、特に何もしなくても、自然と綺麗に歯が並びます。

しかし、乳幼児期の哺乳、離乳食、そして普通食へと移行する際の食べさせ方の問題やハイハイの不足、ベビーカーの普及に伴う歩行の不足などの運動不足の問題。また、子供用の各種便利グッズの使用などにより、本来身に付けるはずの機能が習得出来ていなかったり、体力・筋力不足で体幹をしっかり支えることが出来なかったりすると、日常的な姿勢の悪さや悪い習慣・癖の原因にもなり、結果として『歯並び、かみ合わせ』に悪い影響を及ぼします。

いつも口が開いて口から呼吸していたり、正しい咀嚼(食べ方)、嚥下(飲み込み)が出来ていないと、正常な成長発育が出来なくなります。
また、真っ直ぐじっと立っていられない、体幹のしっかりしていない子供は、歯並びも乱れ、かみ合わせも不安定になりがちですが、逆に体のしっかりした子供は歯並びも綺麗で、かみ合わせも安定している傾向があります。
実は成長期に体を鍛える事は、『歯並びかみ合わせ』にとっても、大切なことなんです。
もし問題に気が付いたら、なるべく早く悪くなる原因を改善して、積極的にアプローチすることで、成長発育を正しい方向に修正することができます。

  • 悪い習慣の代表例
    うつ伏せ寝、抱き枕、頬杖、口が閉じない、口呼吸、爪噛み、指吸、舌出し、唇噛み…
  • 特に姿勢に注意すべき時
    食事、勉強、読書、ゲーム、TV、PC、スマホ…

『歯並びやかみ合わせ』が悪いとどういう問題があるのか?

実は、歯並びやかみ合わせが悪い場合、単に歯がきれいに並んでいないという歯並びの問題だけでなく、呼吸や姿勢の悪さなど全身的な様々な問題を抱えていることがあります。

例えば、体幹がしっかりとしていて姿勢が良く、いつも口を閉じて鼻から呼吸し、正しい咀嚼、嚥下(えんげ)ができているとあごはもちろん体も正常に発育していきます。
しかし、飲み込み方に問題があったり、慢性的に鼻が詰まっていたりして常に口で呼吸していると、舌が上手く上あごに働きかける事が出来ず、上あごが十分に成長発育できません。上あごが発達しないと口の中のスペースは狭いままで、ちゃんと歯が並びませんし、下あごは収まりが悪いため、前へ出たり(受け口、しゃくれ)、後ろへ引っ込んだり(出っ歯)することもあります。
そして、どうしても舌は低い位置のまま(低位舌)になり、行き場の無くなった舌は仕方無く喉の奥に押し込められます。
低位舌はのどを塞ぐので、気道が狭く息苦しくなり、仕方なく首を突き出して(ストレートネック)、常に口を開けて(口呼吸)しまいます。
結果として、虫歯や歯周病、口臭の原因はもとより、脳への酸素供給不足、免疫疾患の一因や睡眠時無呼吸症候群の原因になるかもしれません。

歯並びが悪いということは、単に見た目が悪いだけではなくて、実は様々な問題を抱えているのです。

きれいに歯が並べばそれで良いのでしょうか?

様々な機会に「きれいな歯並び」という言葉を聞きますが、きれいに歯が並べばそれで良いのでしょうか?

歯並びをきれいにする手法に歯列矯正がありますが、元々歯列矯正は、大人の歯が生えるスペースが無くて歯並びが悪くなった大人を対象に、「いかにきれいに歯を並べ直して、見た目を良くするか」というところから学問がスタートしています。

成長が終わった大人を対象にしていますので、子供のように成長要素を加味した十分なスペースの拡大は出来ません。
そのため、歯を並べ直すスペースを確保する手段の主流は抜歯となります。
最近は歯を動かす固定源としてインプラントも活用されるようになり、抜歯を行わないケースも増えてきましたが、インプラントを使用しても、前方への十分なスペース確保は難しいので、舌を前に出せるスペースを獲得できません。

どちらにしても、小さいあごに大きな大人の歯を並べて、舌を閉じ込めるわけです。
そうすると、将来その弊害は様々な形で出てくるかも知れません。

健康という観点から考えると、子供から大人へと正常に成長発育させることこそが重要で、正常な成長発育が行われると、かみ合わせは良くなり、自然に歯並びはきれいになります。

きれいな歯並びは正しい成長発育の結果なのです。

中津歯科クリニックで行う口腔育成

顎顔面の成長発育を促すには姿勢や習慣・習癖を改善し、しっかり口を閉じて鼻で呼吸し、正しい咀嚼と嚥下(えんげ)を行うことが肝心です。
そうする事により、成長と共にあごが拡がり、十分なスペースにバランスよく歯が並び、更にしっかりと咀嚼・嚥下ができるようになります。

『歯並び噛み合わせ』などに異常が出ないようにサポートし、正常な成長発育の手助けをしていく事を「口腔育成」と言います。
中津歯科クリニックでは、自らの力で本来の機能を取り戻し、正しい成長発育を促すのが一番だと考えています。
開始時期は、出来るだけ早い時期(おかしいかなと気付いた時)から始めるのが良いです。
先ずは日常の生活習慣の改善(食事の仕方など)から始めていくだけでも、かなりの変化が見込めます。

もし自力では取り戻せない場合は、出遅れた分を取り戻す為に、各種装置を使用して成長発育を促すなど、結果的に永久歯の抜歯を行うことなく、将来健康的に過ごせるために早くから問題が改善するようにサポートしていきます。
少しでもおかしいなと感じたら、出来るだけ早期にご相談ください。

歯並びの悪いお子さんで、こんな症状はありませんか?

  • 鼻が詰まっている
  • 口呼吸が多い
  • 鼻炎がある
  • 寝ている時「いびき」をかく
  • 姿勢が猫背である
  • 受け口である

ひょっとしたら、
顎・顔面成長の異常かもしれません。

あごの成長を正しい方向に導く

中津歯科クリニックのが行う顎顔面育成は、「RAMPA」などを用いて、あごの成長を正しい方向に導きます。
これは、一般的な歯並びを良くするための矯正治療とは目的が異なります。
顔面や顎、頭蓋の成長を誘導し、口の中の機能を十分発揮できるようにすることを目的としています。
歯をキレイに並べるというよりも、より健康で自然な身体を目指すための治療法です。
結果として歯並びもキレイになりますが、顔が変わり、呼吸が良くなり、より健康になります。

口腔内装置を使用した口腔育成療法

比較的に軽度なケースに行う口腔内装置のみの治療です。
基本的に食事や歯磨き時以外、毎日24時間装着します。
治療の進行に伴い、装置を作り変える必要があります。
ほとんどのお子様は1週間もしないうちに装置に慣れています。

顎外上顎牽引装置を用いた顎顔面育成療法(RAMPA療法)

中顔面の劣成長が顕著に見受けられる場合に用います。
ヘッドギアタイプの装置で、上顎や顔面、頭蓋の不足している成長を、前上方に誘導し、結果として気道の拡大を促進します。
特に反対咬合(受け口)の場合にとても効果的で、外科手術が必要と言われているケースでも、早い時期から行えば手術を回避する事が出来る場合もあります。
1クール3ヶ月間(毎日、12~15時間)の使用を数クール行います。(回数は個人差あり)
顎外装置(ヘッドギア)は学校では使用しませんが、帰宅してすぐに装着し、食事と入浴時以外は就寝時も含めてずっと装着する必要があります。(12時間以上)

治療可能な年齢

どちらの療法も5~8歳位までに開始するのが理想的です。
それ以降の年齢では次第によい結果を得るのが厳しくなりますが対応は可能です。
お子様の成長や重症度に応じて変わりますので、直接お尋ねください。

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